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2018年02月

2月の行事報告

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 2月4日(日)13時30分から、「どうなった!鵜ノ尾岬のウシガエル駆除」をテーマに、はまなす館(相馬市総合福祉センター)2階会議室で三田村敏正氏の講演を開催しました。

三田村敏正氏は福島虫の会のメンバーで、成田にある福島県農業試験場相馬支場にお勤め。カエルの生態に詳しい稲葉修氏も同席して頂きました。参加者は22名(うち小学生4名)でした。「広報そうま」を見て参加された会員以外の皆さんは、2年前から三田村さんとはぜっ子倶楽部が鵜ノ尾岬で行っているウシガエルの駆除に興味津々。いろんな質問が飛び出しました。最後に、三田村さんが奄美大島の調査から連れてきた生きた「ゾウムシ」と「アシブトメミズムシ」に虫少年たちは夢中。一気に会員が4名も増えたのは、うれしい誤算でした。

                  三田村先生

① 三田村先生


ウシガエル生育状況調査域

② ウシガエル生育状況調査域


ウシガエル捕獲網と三田村先生③ ウシガエル捕獲網と三田村先生


マツモムシの発生消長(2012年~2015年)

④ マツモムシの発生消長

コオイムシの発生消長(2012年~2015年)

⑤ コオイムシの発生消長


ウシガエルの捕獲数(2016年)

⑥ ウシガエルの捕獲数(2016年)


ウシガエルの捕獲数(2017年)

⑦ ウシガエルの捕獲数(2017年)


ウシガエル駆除とマツモムシ個体数の関係

⑧ ウシガエル駆除とマツモムシ個体数の関係


ウシガエル捕獲数とコオイムシ個体数の関係

⑨ ウシガエル捕獲数とコオイムシ個体数の関係






大洲地先における塩生湿地の現況確認報告

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21日に「松川浦の大洲地先に整備した塩生湿地の復旧箇所を確認に行くので、ご一緒しませんか」と、黒沢高秀教授(福島大学共生システム理工学類)からお誘いがあり、会員4名が参加しました。参加者は相双建設事務所関係者5名を含め、全員で12名。1030分に道の駅そうまに集合し、現地には115分に到着、建設事務所の方から説明と案内を受けました。

湿地は平坦に整備され、雪解け水などが少し溜まっていました。湿地の周りには以前からの水路が残されていて、「ヒラドカワザンショウ」(小さな巻貝)が生息していました。鈴木孝男先生(みちのくベントス研究所)から、「区域内を平たんにしておくより、水路の近くに直径5m、深さが60cm位の窪みを作って変化をつけた方が、生物多様性が増すことが期待できる」との提案がありました。

その後、いわき森林管理署が整備した古湊の国有林内にある自然保護区に移動、現況を確認しました。実は、震災直後、はぜっ子倶楽部は国有林事務所に申入れをし、現場担当者、鈴木・黒沢両先生とともに国有林の現地調査をし、復旧工事に際して、水路の残し方、矢板を打つ時期、根固め石の置き方など細かな提案をさせて頂いておりました。それが予想以上の結果を生み、大洲に初めて「自然保護区域」が設置されていたのです。自然保護区域は県の工事部分にも波及し、中州にもできる模様。

震災から7年が経ち、東北の被災地の海岸線では、復旧工事が進んでいますが、大洲海岸のように自然保護区域を将来に残す試みは、他地域にはない画期的なことです。これがいい見本となり、他県にも波及していくことを大いに期待しています。


                道の駅そうま集合

① 道の駅そうま集合(5730)


現地到着(相双建築事務所からの説明)

② 現地到着(相双建設事務所からの説明(5734)
  
塩生湿地として残す干潟
③ 塩生湿地として残す干潟(5735)

       
鈴木先生(右から4人目)から説明を受ける

⑤ 鈴木先生(右から4人目)から説明を受ける(5743)

           
汽水取込口と水路(写真中央奥が取込口)

④ 汽水取込口と水路(5738)

水路に棲むヒラドカワザンショウ(小さな巻貝) 
⑥ 水路に棲んでいるヒラドカワザンショウ(5745)

古湊跡の湿地  

⑦ 古湊跡の湿地(5757)
                 




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1月23日(火)に「県立自然公園松川浦のこれから-福島県の方針を聞く」をテーマとした講演会を開催しました。講師は福島県相双地方振興局県民環境部県民生活課長の長峰勇一氏。会場は相馬市総合福祉センター(はまなす館)2階会議室で、19時から約2時間の講演でした。参加者は会員など12名。

講師作成の資料に基づいて、福島県が担当する復旧工事の概要などの説明を受けました。道路については29年度内に工事が完了すること。30年度には原釜・尾浜海水浴場が再開予定であり、松川浦大橋、川口公園、公園のトイレ、シャワーなどは復旧しているそうです。

復旧工事の他に県立松川浦自然公園で福島県が実施している取組として、自然保護指導員の設置や水質検査を行っているそうです。松川浦担当の指導員を1名配置し、一般の方々に対する指導・説明、美化清掃などの活動をしていること、水質検査は湾内(漁業権区域)、浦の出入り口付近、宇多川、小泉川で行っており、いずれも環境基準を満たしているとのことでした。

講演終了後、質疑応答があり活発な意見交換がありました。はぜっ子倶楽部からは、震災後に廃止された「県立自然の家を松川浦のビジターセンターとして復興してほしい」という願いを託しました。

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