宇多川中流探険

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【宇多川中流探検報告】 


 松川浦に流れ込む宇多川を訪ねる旅、今年は中流を探検した。宇多川の水が人々の生活にどのように利用され生活を支えてきたか、先人の知恵と勇気と努力、そして協同の力で造った施設を訪ね、その苦労と喜びを身近なものとして感じることを体験しようと計画された。

 520日(日)830分、老若男女14名が相馬アリーナ駐車場に集合、資料配布とコース説明の後、車5台に分乗して最初の探検地「けし子(ね)沼」に向け845分出発した。


 けし子沼では探検の目的の一つでもあった「モリアオガエル」の卵塊の泡は見られなかったが、新緑の渓流と小鳥の声に心が満たされた。

 落合に移動し、宇多川と玉野川の合流点を観察。木々の葉が茂り十分な観察とは言えなかったが、何とか合流点を確認できた。


 蟹這堰(かにばいぜき)では、宇多川の水を田んぼに引くため、岩に隧道(トンネル)を彫るなどした先人の苦労に思いをはせた。次に、相馬頭首工(とうしゅこう)に移動、蟹這堰とは違って宇多川の水を農業用水に利用する現代の施設だ。

※ 頭首工:川の水をせき止め、人間の身体に例えれば手足のように分かれている農業用水路に流し込む施設の頭や首の部分にあたることから付いた名称

蟹這堰で取り入れた宇多川の水は、旧山上村の村社である滝神社の鳥居近くを流れるのでその水路を見学した。滝神社から水路を眺めながらさらに下流に進み、昨年探検した霊山と関係の深い「北畠顕家」に係わる「松母姫(まつぼひめ)」の碑を訪ね、焼香した。

老人憩の家で昼食。昼食後、崖下(憩の家から78メートル下)の両堰(もろぜき)を見学した。宇多川から取水するため、硬い岩にノミと金槌で掘った隧道を見て、想像を超える苦労と知恵に米作りに対する先人の執念を体感することができた。

両堰を造った理由や苦労などを記した頌徳碑(石碑)を見学するため山上公民館に寄り碑を確認後、近くの宇多川の河原に降り鬼淵(おにぶち)などを見学した。

※ 頌徳碑(しょうとくひ)の内容については猪俣好巳氏が「両堰物語」という小冊子にまとめられている。

最後に、宇多川に掛かっていた昔の堀坂橋(吊り橋)の塔(吊り橋のケーブルを支える柱)を見学し、1420分に解散した。

宇多川の水はほとんどが農業用水に利用されており、飲料水には利用されていない。宇多川中流の両岸に広がる山上地区の水田は川床よりかなり高いところにある。宇多川の水を稲作に利用するため、多くの知恵と苦労を重ねた先人の様子が今回の探検で確認できた。先人に感謝、感謝の一日でした。

『中流探索マップ1』
『中流探索マップ2』

『イラストマップ』

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宇多川イラストマップ


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自己紹介


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けし子沼


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蟹這堰


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相馬頭首工


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滝神社参道下の水路


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楽しい昼食


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両堰第一隧道の堰止め板と水神碑
(写真上部に水神碑が見える)


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吊り橋の支柱と磯部街道の碑
 (写真奥が支柱、手前の石が街道碑)

4月 活動報告

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「相馬の水はどこから来るの?―相馬地方広域水道企業団訪問」

 

日 時:417日(火)8451300

参加者:荒、小関、宋、新妻、杉本、渡辺

コース:相馬市民会館⇒相馬地方広域水道企業団〈相馬市大野台〉⇒真野ダム〈飯館村〉⇒相馬市民会館

 

私たちが生きていく上で欠かせない飲料水、この飲料水ができるまでの基本的な施設を調べるため相馬地方広域水道企業団を訪ねた。相馬地方広域水道企業団が飲料水として扱っている水源は5カ所で、この5カ所の水をどのように導・配水しているのか説明を受けた。5カ所というのは、宇多川に近い井戸の相馬第1水源地(表西山)、相馬第2水源地(清水)、相馬第3水源地(粟津)、相馬第5水源地(堀坂)、そして真野ダムだ。これらの水を各地の配水池を経由して、相馬市、南相馬市鹿島区、新地町に118,000の水を送っている。また浄水場の池や導水管で電気を起こす小水力発電も見学した。

その後、真野ダムに車を走らせる。折しも周囲は「山笑う」素敵な季節。総貯水量3620の重力式コンクリートダムで、ダムのすぐ下には水力発電もある。真野ダムの展望台で宗さんお手製の黄粉団子を頂き、みんな大いに談笑して帰ってきた。

お土産は「真野ダムダムカード」と、何と「大野台浄水場カード」、さらにペットボトル「そうまの銘水」(これは相馬第1水源地の水だそうだ。)もゲットしました。



①浄水場案内図

浄水場案内図


②-説明を聞く会員

説明を聞く会員


③-薬品沈殿池(背景は羽黒山)

薬品沈殿池(背景は羽黒山)



④-真野ダム

真野ダム




⑤-真野ダム堤頂(寒かった)

真野ダム堤頂(寒かった)




⑥-真野発電所

真野発電所

春! 今年もウシガエル駆除がスタート

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 2018年4月7日(土)10:00~12:00 参加者;10名

曇り空の中、松川浦の鵜の尾岬南側の湿地と池に13個のウシガエル捕獲用ワナを設置した。ワナはアナゴ漁用の網(直径30cm、長さ1m)を転用し、浮として発砲スチロールを取り付け岸辺に固定した。岸辺に沿って移動するウシガエルの習性を利用して捕獲するので、エサは必要としない。

これから晩秋まで月に1回程度ワナを点検し、捕獲したウシガエルやオタマジャクシを駆除する。今回は手網で2匹のオタマジャクシを捕獲、駆除した。冬を越した巨大なオタマジャクシだった。

震災前には鵜の尾岬にウシガエルは生息していなかったので、津波により対岸から運ばれたと考えられる。外来種のウシガエルは大食で水生昆虫やトンボの幼虫などを根こそぎ食べてしまう。絶滅危惧種のネアカヨシヤンマの幼虫やゲンゴロウを守るために、福島虫の会の三田村敏正先生と共に活動を続けている。ウシガエルが生息していなかった以前の鵜の尾岬を取り戻したい。

今年は暖かいとはいえ、胴長を履いて水につかって作業をされた皆さん、お疲れ様でした。最後は味噌汁で身体を温め、生き物よもやま話に花が咲き終了した。




捕獲ワナ
〔捕獲ワナ〕



ワナの設置
〔ワナの設置〕



捕獲作業
〔捕獲作業〕



巨大なオタマジャクシ
〔巨大なオタマジャクシ〕



お疲れ様でした
〔お疲れ様でした〕
                       




2月の行事報告

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 2月4日(日)13時30分から、「どうなった!鵜ノ尾岬のウシガエル駆除」をテーマに、はまなす館(相馬市総合福祉センター)2階会議室で三田村敏正氏の講演を開催しました。

三田村敏正氏は福島虫の会のメンバーで、成田にある福島県農業試験場相馬支場にお勤め。カエルの生態に詳しい稲葉修氏も同席して頂きました。参加者は22名(うち小学生4名)でした。「広報そうま」を見て参加された会員以外の皆さんは、2年前から三田村さんとはぜっ子倶楽部が鵜ノ尾岬で行っているウシガエルの駆除に興味津々。いろんな質問が飛び出しました。最後に、三田村さんが奄美大島の調査から連れてきた生きた「ゾウムシ」と「アシブトメミズムシ」に虫少年たちは夢中。一気に会員が4名も増えたのは、うれしい誤算でした。

                  三田村先生

① 三田村先生


ウシガエル生育状況調査域

② ウシガエル生育状況調査域


ウシガエル捕獲網と三田村先生③ ウシガエル捕獲網と三田村先生


マツモムシの発生消長(2012年~2015年)

④ マツモムシの発生消長

コオイムシの発生消長(2012年~2015年)

⑤ コオイムシの発生消長


ウシガエルの捕獲数(2016年)

⑥ ウシガエルの捕獲数(2016年)


ウシガエルの捕獲数(2017年)

⑦ ウシガエルの捕獲数(2017年)


ウシガエル駆除とマツモムシ個体数の関係

⑧ ウシガエル駆除とマツモムシ個体数の関係


ウシガエル捕獲数とコオイムシ個体数の関係

⑨ ウシガエル捕獲数とコオイムシ個体数の関係






大洲地先における塩生湿地の現況確認報告

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21日に「松川浦の大洲地先に整備した塩生湿地の復旧箇所を確認に行くので、ご一緒しませんか」と、黒沢高秀教授(福島大学共生システム理工学類)からお誘いがあり、会員4名が参加しました。参加者は相双建設事務所関係者5名を含め、全員で12名。1030分に道の駅そうまに集合し、現地には115分に到着、建設事務所の方から説明と案内を受けました。

湿地は平坦に整備され、雪解け水などが少し溜まっていました。湿地の周りには以前からの水路が残されていて、「ヒラドカワザンショウ」(小さな巻貝)が生息していました。鈴木孝男先生(みちのくベントス研究所)から、「区域内を平たんにしておくより、水路の近くに直径5m、深さが60cm位の窪みを作って変化をつけた方が、生物多様性が増すことが期待できる」との提案がありました。

その後、いわき森林管理署が整備した古湊の国有林内にある自然保護区に移動、現況を確認しました。実は、震災直後、はぜっ子倶楽部は国有林事務所に申入れをし、現場担当者、鈴木・黒沢両先生とともに国有林の現地調査をし、復旧工事に際して、水路の残し方、矢板を打つ時期、根固め石の置き方など細かな提案をさせて頂いておりました。それが予想以上の結果を生み、大洲に初めて「自然保護区域」が設置されていたのです。自然保護区域は県の工事部分にも波及し、中州にもできる模様。

震災から7年が経ち、東北の被災地の海岸線では、復旧工事が進んでいますが、大洲海岸のように自然保護区域を将来に残す試みは、他地域にはない画期的なことです。これがいい見本となり、他県にも波及していくことを大いに期待しています。


                道の駅そうま集合

① 道の駅そうま集合(5730)


現地到着(相双建築事務所からの説明)

② 現地到着(相双建設事務所からの説明(5734)
  
塩生湿地として残す干潟
③ 塩生湿地として残す干潟(5735)

       
鈴木先生(右から4人目)から説明を受ける

⑤ 鈴木先生(右から4人目)から説明を受ける(5743)

           
汽水取込口と水路(写真中央奥が取込口)

④ 汽水取込口と水路(5738)

水路に棲むヒラドカワザンショウ(小さな巻貝) 
⑥ 水路に棲んでいるヒラドカワザンショウ(5745)

古湊跡の湿地  

⑦ 古湊跡の湿地(5757)
                 




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1月23日(火)に「県立自然公園松川浦のこれから-福島県の方針を聞く」をテーマとした講演会を開催しました。講師は福島県相双地方振興局県民環境部県民生活課長の長峰勇一氏。会場は相馬市総合福祉センター(はまなす館)2階会議室で、19時から約2時間の講演でした。参加者は会員など12名。

講師作成の資料に基づいて、福島県が担当する復旧工事の概要などの説明を受けました。道路については29年度内に工事が完了すること。30年度には原釜・尾浜海水浴場が再開予定であり、松川浦大橋、川口公園、公園のトイレ、シャワーなどは復旧しているそうです。

復旧工事の他に県立松川浦自然公園で福島県が実施している取組として、自然保護指導員の設置や水質検査を行っているそうです。松川浦担当の指導員を1名配置し、一般の方々に対する指導・説明、美化清掃などの活動をしていること、水質検査は湾内(漁業権区域)、浦の出入り口付近、宇多川、小泉川で行っており、いずれも環境基準を満たしているとのことでした。

講演終了後、質疑応答があり活発な意見交換がありました。はぜっ子倶楽部からは、震災後に廃止された「県立自然の家を松川浦のビジターセンターとして復興してほしい」という願いを託しました。

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※内容や日程が変更になる場合がありますので、参加の前に必ず事務局にお問い合わせください。なお、会員の皆さまには文書で案内を差し上げております(年会費1,000円)。

 

●1月23日19時~:「県立自然公園松川浦のこれから―福島県の方針を聞く」相双地方振興局県民生活課・長峰雄一課長@はまなす館2階会議室

●2月4日13時30分~:「どうなった!鵜ノ尾岬のウシガエル駆除」福島虫の会・三田村敏正氏@はまなす館2階会議室

●3月:第64回水質調査と河川清掃

●4月:相馬の水はどこからきているの?@相馬広域水道企業団

●5月:源流探検その2(宇多川中流域)、第18回はぜっ子倶楽部総会

●6月:第65回水質調査と河川清掃

●7月:ヒヌマイトトンボ観察会

●8月:LNG工場を見学しよう@相馬港

●9月:第66回水質調査と河川清掃

●10月:松川浦一周ウォーク(震災以降初)

●11月:松川浦希望の森除草

●12月:第67回水質調査と河川清掃&忘年会

野鳥観察会報告

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19日9時に宇多川河口に集合、晴れた青空でしたが冷たい北西風が強く、バードウオッチングとしてはあまり条件の良い状態ではありませんでした。そんな中8名の会員が双眼鏡やスコープを携え参加し、河口から浦にかけ数百から千羽ほどのカモ・シギ・クイナの仲間の群れが餌をとる姿などを見ることができました。

会員で日本野鳥の会相双支部長の白瀬さんから手作りの「松川浦野鳥観察ガイド」をいただき、鳥の名前を確認しながら観察をしました。
身体が冷えてきたので9時40分頃に手ノ沢溜池に移動しました。池にはオオバンやカモ類はいましたが、期待した白鳥の姿はなく日当たりの良い場所で「はぜっ子カフェ」で身体を温めて10時30分に解散しました。

観察日時:11月19日(日)9:00~10:30
観察場所:松川浦、宇多川河口、手ノ沢溜池

松川浦野鳥観察ガイドはこちらからご覧ください。
【松川浦野鳥観察ガイド PDFファイル】


寒風にも負けず野鳥観察
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横一列で野鳥観察
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水鳥の集団行動
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水鳥のおしゃべり
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はぜっ子カフェ
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松川浦「希望の森」の草刈

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平成29年10月14日(土)小雨降る中、松川浦「希望の森」の草刈を行った。
はぜっ子倶楽部会員11名と希望の森で植生調査研究をしている福島大学黒沢研究室の2名が参加した。福島大学の曲渕(まぶち)さんの指導のもと、イガカヤツリなどの在来植物は抜かずに残し、セイタカアワダチソウなどの侵略的な外来植物は可能な限り駆除した。
9時から11時まで除草作業をし、その後テントの中で休憩しながら曲渕さんの研究成果を発表していただいた。

希望の森の草刈風景(白線の枠内は曲渕さん達の調査範囲)
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新妻代表も大活躍
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希望の森の現況
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楽しい時間の始まり
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曲渕さんと研究成果
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楽しい時間
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宇多川源流探検!

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9月16日(土)松川浦に流れ込む宇多川の源流を探検した。
宇多川源流の霊山は浜通りと中通りの分水嶺、美しい自然と歴史ロマンあふれる山で、太平記の悲劇のヒーロー北畠顕家とその一族などに思いをめぐらせ曇り空の中、平均年齢の高い老若男女16名がのんびりと約3時間、渓流のせせらぎに耳を傾けながら源流の湧水や遺跡を訪ねた。また、松ヶ房ダムで農業用水の管理の様子も見学した。

『宇多川源流と遺跡探索コースマップはこちら』

源流を目指し霊山林道(水源点検用道路)を行く
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渓流の音を左に聞き林道を進む
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日枝神社に向かって稜線を進む
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日枝神社奥の院前で
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独鈷清水(宇多川へと続く一滴か?)
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霊山寺跡(寺屋敷遺跡)
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紅葉清水(宇多川へと続く最初の一滴か?)
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疲れた体を癒す楽しい昼食
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